夏の風物詩と言えば花火や海水浴、スイカに盆踊りなど、いろいろ思いつきますよね。そんな中に個人的にはキリギリスの鳴き声を加えたいですね。
あの「チョン・ギーッチョン!」って声を聞くと、子供のころに昆虫採集で山や野原を駆けていた姿が思い浮かびます。それにキリギリスをよく飼育もしていたから懐かしさが増しますね。まあ、大人になっても何度か飼育はしていますけどね^^
そんなキリギリスをこの夏、姪っ子の子供が捕まえ飼育をしていました。そのとき電話があり、餌は何を与えればいいかと聞いてきたのです。
もちろん飼育の経験があるので、詳しく教えてあげることに。するとその効果があったようで寿命が尽きるまで元気に育っていたそうですよ~。
ということで今回は、キリギリスを飼育する場合の餌についてお届けいたします。
キリギリスの餌は成長過程で違うよ
卵から孵化し、何度も脱皮して成虫になるキリギリス。その過程で食べる餌も変わってきます。そこで実際に卵を孵化させ、成虫まで飼育させた経験をもとにおすすめの餌を紹介すると以下のとおり。
成長過程:大きさ | おすすめな餌 |
---|---|
1齢幼虫:5㎜ほど | 花粉や花びら |
2齢幼虫:8㎜ほど | 花粉や花びら、アブラ虫 |
3齢幼虫:12㎜ほど | イネ科の植物やアブラ虫 |
4齢幼虫:20㎜ほど | 鰹節や煮干し |
5齢幼虫:22㎜ほど | 煮干しやニンジン |
6齢幼虫:28㎜ほど | ミルワームやニンジン |
7齢幼虫:33㎜ほど | ミルワームやニンジン |
成虫:40㎜ほど | コオロギ、ミルワーム、魚肉、玉ねぎ、昆虫ゼリーなど |
ただ3齢も鰹節を与えれば食べると思うし、7齢も魚肉を食べるはず。だからあくまでも上記は参考にし、いろいろ与えてみてくださいね。
では実際に飼育して与えてた様子をもとにもう少し詳しく紹介していきますね。各齢までの期間はどれも約10日ほど。脱皮をするのでわかりますよ。
1齢幼虫の餌
生まれてすぐの幼虫。ちても小さくてめっちゃ可愛いです^^ こんなに小さくて何を食べるのだろうと思い調べると、タンポポの花粉や花びら。それで公園に行って摘んできて与えると、すぐに食べ始めてくれました。
だから経験上もこの期間の幼虫には花粉や花びらを餌として与えてあげればOKです。
2齢幼虫の餌
タンポポの花粉や花びらのほかに、アブラ虫を一緒に与えます。どちらも食べはしますが、2齢後半はアブラ虫の方を積極的に食べていましたよ。
3齢幼虫の餌
花粉や花びらは食べなくなると聞いていたので、イネ科の植物を与えることに。スズメノカタビラだったのですが、本体はもちろんそこについているアブラ虫もよく食べました。
4齢幼虫の餌
このあたりになると植物よりも動物性の餌をかなり積極的に食べます。アブラ虫ではもう小さすぎるので、家にあった煮干しを与えるとむしゃむしゃ食べてくれました。ついでに鰹節もと思い追加すると、こちらも喜んで食べてくれます。
5齢幼虫の餌
野菜類も食べると聞いていたので、この段階でニンジンと玉ねぎを与えました。動物性に関しては煮干しを。結果はニンジンは食べてくれるのですが、玉ねぎは食べませんでしたね。煮干しの方は相変わらず与えればよく食べます。
6齢幼虫の餌
このあたりになると、サイズも2㎝を超えてきます。ミルワームもどのタイミングでと考えていたのですが、この段階で与えることに。するとものすごい勢いで食べ始めました^^ たぶん5齢の段階でも食るはず。
7齢幼虫の餌
もう成虫になったのかと思ったのですが、成虫の証の背中の羽がまだ見えてきません。6齢と同じ餌を与えればよく食べてくれます。
成虫の餌
自分より小さい生き物なら何でも食べる感じ。実際与えたのはコオロギとバッタ、ミルワーム。あと蛾も1回与えましたが、それも食べましたね。それと幼虫の時に食べなかった玉ねぎですが、成虫になるとよく食べるようになります。たぶん7齢の段階でも食べたかもしれませんね。
その他、魚肉ソーセージや昆虫ゼリーも喜んで食べてくれますよ。
キリギリスの共食い予防は?
1齢や2齢の頃は植物性の餌でもかまいませんが、成長するにつれてタンパク質を必要とします。だから小昆虫などを一緒に与えないと、同じケース内にいる仲間を食べてしまう場合があります。
とくに成虫になると、高い確率で共食いをします。だから二匹以上で飼育する場合は、
- 飼育ケースは大きいサイズ
- 動物性の餌を切らさない
- 一匹づつ飼育ケースを分ける
などに気を使ってあげましょう。
キリギリスに餌としてカマキリを与えても大丈夫?
もちろんカマキリも餌となる昆虫類。ただキリギリスより小さいサイズのカマキリなら捕食する可能性もあります。しかし少しでも大きなカマキリだと逆に食べられるパターンの方が大ですね。
実際、キリギリスを捕まえに行ったときにオオカマキリに食べられているキリギリスの姿を見たこともあります。だから危険を避けるためにも、カマキリを餌には考えない方が無難ですね。
まとめ
キリギリスが昆虫類を食べている姿を見ると、ちょっと怖くなってしまう場合もあります。だってあの 「チョン・ギーッチョン!」 って可愛い鳴き声の主だと思えないどう猛さを感じるから(^^;
だけど生きていく上ではしょうがないこと。だから飼育をする場合は、キリギリスが好きな餌をしっかり与えてあげましょうね。
それと餌の他に水分を与えることも大切です。飼育内に植物を置き、それに霧吹きなどで水を吹きかけてあげましょう。キリギリス自体にはあたらないように気をつけてね。
今回も記事をお読みいただきありがとうございました。